GRAM

2007/09/26

Arch Enemy // Rise of the Tyrant

巷では最高傑作なんて言われているArch Enemy // Rise of the Tyrantを1週間悩んだ末に買った。最高傑作かどうかは別として、たしかにこれは素晴らしいアルバムだ。

個人的な嗜好を先に述べておくと、俺は初期3作が好きだ。アンジェラ・ゴソウ加入後のArch Enemyは、“女性Vo.とは思えないデス声が魅力のバンド”という色物になっている感がある。彼女の声はたしかに力強いし、男のそれと比べれば明快な 発音には違いないが、女性がデス声で歌うというのは異色でしかないように感じる。男の裏声と一緒だ。発声に混じる高い声色が耳障りに思う。

話を戻す。

そういった声に対する好き嫌いを置いておけば、このアルバムの楽曲はとにかく質が高い。傑作といわれたアンジェラ加入直後の4thアルバム『WAGE OF SIN』以降のアルバムは、全体にメロディが減衰しプログレ的になっている感があり、結果的につまらない曲が多かった。それが本作を買う上での懸念だったのだが・・・

蓋を開けてみれば、本作は原点回帰をして期待通りのメロデスをしている。いちいち格好いいギターリフが飛び出すし、アモット 兄弟はヤケクソの如く弾きまくるし、2人のユニゾンはArch Enemyのデビュー作で惚れ込んだそれになっている。その上で、アンジェラが激しく叫び、タイトなリズムをドラムとベースが刻んでいる。この演奏力は圧 倒的で、いくらフォロワーが多いArch Enemyと言えど、他のバンドが早々たどり着けるレベルではない。

曲の構成力に関しては言うまでもない。「The Last Enemy」や「In This Shallow Grave」「Vultures」なんて、メロデスってのはこういうものだ!と言わんばかりに、激しさと美しさの怒濤の展開を見せる。アメリカに影響され てグルーヴ重視の曲が増えつつあるメロデスの世界で、大御所たる実力を見せつけている。


この作品はArch Enemyの健在振りを感じさせる傑作だ。個人的にはまだ初期3作の感動に及ばないのだが、また次の作品で「Bury Me An Angel」の感動を味わえるのではないかと期待してしまうクオリティを持っている。

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